リバーズエンド [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
攻(十亀俊司):元AV監督
受(城崎万):高校生
高校生の十亀は父親の背負った借金返済のため極貧生活を送っていた。母はとうに亡くなり、入院中の父と姉と弟との暮らしは不運でも不幸ではなかった。だが……。
キャッスルマンゴーリンク作。
十亀の過去と、キャッスルマンゴーで恋人になった万とのその後の話。
十亀の過去は 重い というのとは違う気がする。
木原さん特有の痛さとも違う。
ただただ寂しい。
路上生活もしていて屋根のある生活をしてても極貧であることは変わらず。
それでも、「不運だったけど不幸じゃなかった」この言葉どおりの十亀がすべてを失ってしまうくだりは、淡々と書かれているだけになんとも言えず泣いた。
その十亀が万と出会って。
どうして執着しないのかと恋人に責められて。
お互いに距離をつかめず険悪になってしまいながらも最後はなんとかうまくいって。
十亀は万と出会えて良かったなぁと心底思った。そういう一冊だった。
後日談の『God bless you』は十亀視点。
十亀の関わる映画関係の話が主で、はっきりいって万とのいちゃいちゃは全体の1割程度(笑)
でもこれ凄く面白くて良かったー!
映画撮影での人間関係が普通に面白かったし、そこに十亀の過去を織り交ぜ、
その過去があるからこそ万との関係がこじれてしまうのがきっちり織り込まれてて……
読後、キャッスルマンゴーも含めてこの話がすとんと落ちてきた。
どちらも原作は木原さんなんだけど、小説の方が個人的には好きだw
時系列に並べると、
リバーズエンド(小説)→キャッスルマンゴー1・2巻(漫画)→God bless you(小説)
読み方いろいろあるし、無理して時系列に読まなくてもいいと個人的には思う。
私は漫画→小説と読んでも十分納得&満足した(・∀・)ノ
B.L.T [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
受(北澤眞人):大学生
攻(大宮雄介):書店店長
アルバイトの面接に行った北澤は店長の大宮に驚く。五年前、ある事で出会った二人はしばし一緒の時を過ごすがその後自然と別れて今に至っていた。互いに思いを抱えたまま二人は……。
二人の出会いが……!
相当( ^ω^ )
好きが思い余って中学生に痴漢をはたらいてしまう社会人と
それを逆手に取ってあれこれ大人をゆする子供。
( ^ω^ )
なのにその二人に愛が芽生えていく過程にすんなり引き込まれてしまったよー。
五年後に再会して互いに事情を抱えていて、大宮には恋人もいて……。
一体どうなるんだ…!てカンジだったけど、あまり痛い展開じゃなくて良かった。
ていうか……
生意気でがさつなくせに、エチになったら可愛くなっちゃう受けちゃん反則ー!
初めてセックスして夢中になっちゃう受けちゃん反則ー!
(≧∀≦)
面白かった。
一気読みしてしまった。満足ー!
檻の外 [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
受(堂野崇文):食品会社会計係
攻(喜多川圭):画家
六年後、再会した堂野と喜多川。だが堂野は結婚し子どもも生まれていた。喜多川と再会したことでこの生活が壊れないようにと祈る堂野だったが、喜多川の執着は変わらなかった。二人の行く末は……。
号泣……。
今でも思い出したら泣いてしまう。
いいこともあれば、悪いこともある。
この言葉にすべてが凝縮されてる話。
喜多川に本当に泣かされた。
BLつーよりは一人の人生の話だった。
草間さんの挿絵も話に凄く合ってた。
木原さんだからキツイ場面もいっぱいあったけど
読んでよかった。胸いっぱい。
箱の中 [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
堂野崇文:痴漢冤罪で服役
喜多川圭:殺人で服役
痴漢と間違われて逮捕された堂野は、和解も断り最後まで争ったために実刑判決を受ける。雑居房での日々は馴染めず、さらに騙されてもしまう。心身ともに疲労した堂野に手を差し伸べる喜多川。堂野のありがとうという言葉に喜多川は……。
冤罪で実刑判決。
さらに同居房の住人に騙される。
これでもか!と追い詰められる堂野に、手を差し伸べてくる喜多川。
これは喜多川の話だよなぁ……。
何も感じることができない喜多川の前に現れた堂野。
堂野の「ありがとう」という言葉に固執する喜多川に、怖さと切なさを感じた。。。
堂野が出所してしまい、その後行方がわからなくなる。
その堂野を出所後探す喜多川。
続きが気になる。
でも怖い。すごく読みたいけど読むのが怖い!
続き ↓
(気を取り直して)WELL [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
垣田亮介:高校生
菅原しのぶ:高校生
ぼんやりとした意識の中目覚めると世界は一変していた。目の前に広がる荒涼とした砂漠。何が起こったかわからぬまま、地下にいて生き残ったらしい亮介は幼馴染のしのぶとともに空腹に耐えていた。だが食料はなく、助けにくるような様子もないことに亮介は……。
木原ファンの中でも評判が一番アレなこの作品に、いよいよ挑んでみた(゜∀゜)ノ
うわああああああああああああああ
……(´・∀・`)スゲーな
えっと。。。
普通にBL読みたい人は、やめておけ(´・∀・`)ヾノ
愛のないせっ○すなんてヽ(`Д´)ノイヤー!って人はもっと や め て お け (´・∀・`)ヾノ
愛ない。救いない。希望ない。
そんな作品。うあああああああああああああ。
ヽ(゜∀゜)ノ すっげーーーーーーー!
……実は嫌いじゃない(笑)
こういう漂流教室みたいな設定、割と好きだったりするので、一気読みだった。
いやもう……どうなるのかと先が気になって気になって。
しのぶも亮介も田村さんも。
まあ……
……どうにもならんかったけど(´・∀・`)
田村さん。。。_ノ乙(、ン、)_
すっごいもの読ませていただいたわ!
すっごい怖いすっごい怖い面白かったヽ(゜∀゜)ノ
極限に追い込まれた時に現れる人間の闇描いてるみたいなもんだからな。。。しのぶ怖い。。。
暗闇にずぶずぶ引き込まれる感覚が平気だったら読んで欲しいなぁ。
【愛ない】【救いない】ってことを十分承知の上で読めば大丈夫。たぶん(笑)
つか……
木原さんってやっぱ凄いねw ←いろんな意味で
WELL [BL小説 木原音瀬]
セカンド・セレナーデ [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
攻(掛原進):大学生
受(橋本道也):大手商社のリーマン
ずっと片思いだった相手に振られた掛川は、立ち寄ったバーで出会った見知らぬ男を追いかけ関係を持った。誰でも良かった。優しい人だったら自分勝手な理由で抱くなど罪悪感でいたたまれないが、橋本のように嫌な男だったら利用してもいいと思った掛川だったが……。
この話の前に『水のナイフ』て話がある。
口説こうと思った美人な女子が先生(砂原)を好きなことを知り、焦った明智は「大友(女子の名前)が告白するかもしれないけど断って欲しい。なぜなら俺があなたを好きだから」と咄嗟に嘘をつく。さらに「彼女の思いを受け入れたら死にますからね^^」とダメ押し。この後も彼女が告白してきても砂原が受け入れないように明智の執拗な好きです攻撃が始まるんだが……
な ん だ こ の 高 校 生 ( ゜д゜)ポカーン
だったよ。なにその深謀遠慮。おそろしいorz
いろいろあるうちに落ち着く二人。
セカンド・セレナーデは、その明智の友人で砂原が好きだった掛川が主人公になる。
『水のナイフ』では爽やかなかんじの好青年だったのに、セカンド~になったとたん、いきなり暗く怖い奴に変貌してビビッた。
橋本も愚痴と悪口しか言わない嫌な奴だが、掛川も相当だ。
2つの話とも、互いに【最低・嫌な奴】と底辺まで感情が下がって……。
……底辺まで落ちるその落ち方が木原さんらしく相当痛かった(´∀`;)
眠る兎 [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
攻(里見浩一):高校生
受(伊藤誠人):高校教師
男と付き合いたいという相手に冗談半分で出した手紙。その手紙に返信があり、里見はその相手を見に行く。男は、面識は無かったものの自分の通う学校の教師で、里見は断ろうと思いつつも伊藤にずるずると会い続けてしまう。互いに嘘をつきながら会い続けるうちに伊藤に惹かれていく里見。だが……。
おお。
木原作品なのにイタくなーい(・∀・)ノ
最後は甘甘なハッピーエンドでもそこに至るまではヽ(`Д´)ノ イテッヽ(`Д´)ノイタタタタッな場面が多い木原作品にしては珍しい(・∀・)ノ
ただそのぶん物足りなかった気もする。。。 ←どんだけw
臆病な年上先生とまだ精神的に不安定な年下高校生。
高校生なだけに攻めのがっつきは(・∀・)イイ!!
だからこそ生徒と知っておののいてしまった伊藤が拒否ったあとの里見のガックリ感は可哀相だった。
でも何気に先生は里見を育ててるよね(・∀・)ニヤニヤ
イイ男に育ってそうだ >里見。
薔薇色の人生 [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
攻(百田保男):風俗店マネージャー
受(浜渦論):刑事
ヤク厨で前科持ち。両親は死に、兄からは絶縁される。すべてを失い、死のうと自暴自棄になった百田を踏みとどまらせたのが若い警官の浜渦だった。それから六年。恋人であるロンちゃんを悲しませないためにもまっとうに生きていた百田だが……。
全体的には甘いお話だった。
けど、モモ(百田)がロンちゃん(浜渦)に出会うまでの話といったら……。
これでもかっ!ヽ(`Д´)ノ イテッ
これでもかっ!ヽ(`Д´)ノイタタタタッ
てくらいに不幸のオンパレードだよorz
まあそれだけ仕打ちを受けるだけのことをモモもやってきたんだが。。。
このイタタさを乗り越えると、ロンちゃんと出会って、ロンちゃんのためにまっとうに生きよう、
ロンちゃんのためにロンちゃんのために……となるモモが、最終的に表題である『薔薇色の人生』を手に入れたんだなーと実感するくだりがじわりと効いてくる。
本当に良かったな(・∀・)ノモモ!
……ただ、そこに至るまでは
ロンちゃんのために・゜・(・∀・)ノ・゜・
と綱渡りな行動に出るモモにハラハラさせられっぱなしだった。。。
単なる甘い話で終わらないのが、さすがに木原さんデス!
気が抜けない……(笑)
年上の恋人と後輩の恋人は肩の力抜いて読めた。
後輩の恋人、ワロタw
牛泥棒 [BL小説 木原音瀬]
木原音瀬 著。
攻(佐竹亮一郎):大学助手
受(田中徳馬):亮一郎の使用人
亮一郎は幼いときから一緒にいる下働きの徳馬に想いを寄せていた。口のきけない徳馬との関係を壊さないためにも想いは伝えていなかったが、ある日、実家が火事になり二人は家族を一気に失った。借銭に頭を悩ます亮一郎は結婚を決めるが、徳馬が牛泥棒で捕まったと聞き……。
CDを先に聞いてるので内容は知ってたのですが…。
小説で読んでもイイ話だったー(・∀・)ノ
明治時代の和物ファンタジー。
我儘で鷹揚な亮一郎が坊ちゃんらしくてイイ。
徳馬は亮一郎より年上だけど使用人なので一歩下がったカンジ。
でも我儘な亮一郎をずっと見守ってる愛情の深さが切ない!
徳馬がふんどしを付けてない理由がさー。
。・゚・(ノ∀`)・゚・。カワユス!
CDには無かった、古山茶と笹魚の話も面白かった。
妖怪や物の怪のたぐいが見えてしまう徳馬が中心となる話。
亮一郎の弟子・原君があるモノにとりつかれてしまうんだけど……。
話自体もハラハラ感あって面白いんだけど。。。つか、
亮一郎が甘い……!
なにこれ、(・∀・)イイ!!
面白かったー。満足。
もっかいCD聴こう(・∀・)ノ