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描くのは愛 [BL小説 剛しいら]


描くのは愛 (ショコラ文庫)

描くのは愛 (ショコラ文庫)

  • 作者: 剛 しいら
  • 出版社/メーカー: 心交社
  • 発売日: 2013/09/10
  • メディア: 文庫


剛しいら 著。

受(的場幸洋):画廊勤務
攻(阿久津脩平):贋作師

父の汚名を濯ぐために幸洋は脩平のもとを訪ねる。幸洋の要求は脩平にとって厳しいものであったが、家事と幸洋の身体を条件に依頼を引き受けた。存在しない作品を作るために旅をしながら、幸洋は次第に脩平へ心を許していく。そして作品が完成し、幸洋は真実を突き止めに行く……。


二人が互いに必要となるまでの過程がとても自然。
脩平が幸洋に惹かれていく理由と過去、幸洋が脩平に心許していく理由と過去が、
話が進む中で静かにでも強く結びついていって、その過程は綺麗とさえ思った。

幸洋が父の失踪を新たな絵を誕生させることで真相を解明していくミステリー的な部分も、
美術界の特殊事情をさらっと書いていながら核心ついているところも、上手く噛み合ってて面白い。
そして真相を追いながら二人が誕生させた絵がまさに題名通りで感動してしまった。

いきなり釜飯が出てくるごじらん節に笑いながらも、
すっごく読み応えのある話だった。面白かった!
満足(・∀・)ノ

文庫で出しなおされたので(リンク先参照)、未読の方ぜひオススメ~。
私も持ってるの新書なので書き下ろしSSと設定ラフ画目当てに買い直します(・∀・)ノ

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愛玩人形 [BL小説 剛しいら]


愛玩人形 (ルナノベルズ)

愛玩人形 (ルナノベルズ)

  • 作者: 剛 しいら
  • 出版社/メーカー: ムービック
  • 発売日: 2010/02/27
  • メディア: 新書


剛しいら 著。

受(姫丸琴耶):人形師
攻(ジェラール・マルソー):フランス人実業家

人形師としてひっそりと暮らす琴耶が出会ったのはフランス人のジェラール。会った時から熱烈に口説いてくる男に琴耶は困惑しつつもそれが嫌ではないことを自分が作った人形たちから受け止めていた。自宅にそっくりの工房を作り琴耶を迎え入れようとするジェラールに琴耶は……。


面白かった!
題名とあらすじから想像する、

 受け自身をお人形さんにして閉じ込めていろいろしちゃうぞ☆フランス人攻め

みたいな話とは全然違ったw


好き過ぎて籠に閉じこめちゃいたいよモナムー(*´3`) なフランス人であることは間違いないんだけど、
閉じこめられる側の琴耶が不思議な雰囲気を持ってる人で、
ただ閉じこめられるようなタイプではなかった。
不思議ちゃん入ってて……琴耶という人物、面白かったなー。

つか

 「私の憧れはね、ずっと日本の若衆だったんだ(^▽^)」

言うフランス人攻めがいちいち面白いw
甘い台詞をばんばん吐くよー。

琴耶を貰いに行くんだ♪と乗り込むジェラールに、琴耶のおじいちゃん可哀相……(´・∀・`)
とか思ったが、それを迎え撃つ琴耶祖父の方が一枚上手でそれもワロタwww


琴耶自身にもそして話全体にも 【人形】 という設定が上手く活かされていた。
それがまた作品に不思議な雰囲気も漂わせていた。
面白かったなー!

しかし、張り型で慣らしていく描写の方がねっとり書かれてて、
いざ本番!なとこはあっさりって何故?何故なのwww

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華の涙 [BL小説 剛しいら]


華の涙 (プラチナ文庫)

華の涙 (プラチナ文庫)

  • 作者: 剛しいら
  • 出版社/メーカー: フランス書院
  • 発売日: 2009/12/10
  • メディア: 文庫


剛しいら 著。

受(鞠村乙也):震災で身寄りのない身に
攻(森谷一威):材木商の長男

震災で親兄弟すべてを失くした乙也は見知らぬ男にその身を売られてしまう。奉公先で乱暴されそうになった乙也を助けてくれたのは、跡取り息子の一威だった。彼は弟である文紀の世話係に乙也を起用したが、病弱で死を待つばかりの文紀は我儘で非常に扱いにくい存在だった。乙也は文紀に献身的に尽くすが、文紀は兄に抱かれろと乙也に迫り……。


しょっぱなから震災(=関東大震災)で家を失い親兄弟も失くし、見知らぬ男に騙されて材木商に売られてしまう乙也に涙涙……・゜・(ノД`)・゜・
また攻めに助けられても苦労続きで……

 生きている間に、よいことと悪いことは半々だよ

という祖父の言葉を支えにしつつ生きていく乙也だけど、死を待つばかりで親にも見離されてる文紀を見ると半々ではないんじゃないかと思ったり。。。
攻めも優しいけれど潔癖なとこあって、ある事件を目撃して乙也に対して態度豹変しちゃうし。
死んだほうがまし、と思いながらも、必死で生きていこうとする乙也が健気だった。
健気すぎる……(´Д⊂ヽ

大正から昭和にかけての独特な雰囲気が出てて良かった。
もうちょっとページ数多いと良かったな。じっくり読みたかった。
最後、攻めの行動より、鞠村家の手代だった安原の行動に涙したのは内緒です(゜∀゜)アヒャ

優しい罠 [BL小説 剛しいら]


優しい罠 (クロスノベルス)

優しい罠 (クロスノベルス)

  • 作者: 剛 しいら
  • 出版社/メーカー: 笠倉出版社
  • 発売日: 2009/11
  • メディア: 単行本


剛しいら 著。

葛城高道:大学教授
香山美乃理:大学生。父親の再婚で葛城の甥に。
海棠周作:葛城の元教え子

父親の再婚で出来た伯父・葛城に、美乃理は同居を願い出る。美乃理はファザコンを通り越した父への愛を葛城に移行させようとしていることを、葛城は瞬時に理解していた。美しい美乃理の思いを叶えてやりたい葛城であったが、彼にはそれができない理由があった。そこに若く素晴らしい体躯をした海棠が現れ、葛城は……。


じきに五十になる葛城は、相当遊んできたが、それ故に罰を受けちゃった。
まだ蕾状態の美乃理を開花させてやりたい、とは思いつつもそれができない。ゆえに彼は演出家となり舞台を整えていくのです。――美乃理と海棠が踊る舞台を。

一番踊らされてるのは海棠だなw
海棠、ノンケなのになぁ(・∀・)ニヤニヤ
美乃理の無意識な誘惑に吸い寄せられて、さらに葛城の口車に乗せられて、堕ちていく様は見事だった。
美乃理は一番年下で子供から大人への過渡期ってカンジで、また性格もしたたかなので、ちょっとずつ黒く成長していくのが(・∀・)イイ!! よ。この本では小悪魔の片鱗を見せて終わっちゃったので残念すぐる。もうあんなに超ノンケだった海棠があわわわ…な状態になっててさーw 葛城との関係も徐々に変わってきてるし……。数年後の美乃理見てみたいー!とそんな気になる受けちゃんだった。
この話の影の主人公である葛城は、えーホントにこのまま終わるのかな?最後は美乃理と同じく「この人、掴めない……」状態になった。。。不思議な人だな。ただ、操り人形を操って楽しんでる、ってだけの人じゃなかった。まだ何かありそうな。。。

表紙からして単純に、3(自重)か、とか思ったが、そういう話でもなく、美乃理と海棠が葛城に乗せられて堕ちていってしまう話でもなく。それぞれ(特に葛城と美乃理)が愛欲にまみれることを良しとしながらも、それぞれ己の向かうベクトルをしっかり持って突き進んでいこうとしているのが、なかなかに面白い展開だった。
続き書かないかな。序章で終わってる気がして。もっと読みたい!


ちょっと話違うけど、これを三島由紀夫とか山藍テンテーが書いたら、もうお腹イッパイでつ……(;´Д`) ていうまで書きそうなネタだなってオモータ。剛さんの筆致はそこまでお耽美すぎなくて、それもまたいいんですが、でもまだ四十代である葛城に
「引越し蕎麦だよ。わたしゃあなたの側がいい、なんてな」
とか言わせないでー(;゜∀゜)ノ
あ……でももしかして葛城はかっこよくあって欲しいというのは私の思い込みであって、実はこういう認定でいいのかな。妄想癖も凄いしなwww
それに、元恋人に放った言葉を自分で名言扱いしてるけど、それで制裁受けてるんだし迷言じゃね?(;´∀`)
いーんだな、落語ネタ放つよーなやつでw


コミコミは小冊子&ペーパー付だった……orz
『葛城教授のふんどしペーパー』超気になる!




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