碧のかたみ [BL小説 その他]
尾上与一 著。
攻(厚谷六郎):二飛曹
受(琴平恒):二飛曹
昭和十八年、ラバウル航空隊に着任した六郎は早速喧嘩に巻き込まれる。苛めにいちいち反論し喧嘩の耐えない恒は五連星と呼ばれる優秀な戦闘機乗りで、六郎は彼とペアを組み夜間戦闘機月光に乗り込むことになる。始めこそ六郎と一緒に乗り込むことに悪態をついていた恒だったが次第に二人はペアとして周りにも認められるようになり……。
第二次世界大戦、南方戦線が舞台。
敵方との戦闘シーンももちろんあるものの、基地内でのいざこざや南方だからこその
戦闘以外での病気による死との隣り合わせなどそちらの方がページ割かれていた。
リアルとはいかないまでもなんちゃって感はなくて読み応えあった。
二人の関係も零戦の単座ではなく月光の複座を絡めて進んでいくの良かった。
ペアとしてかけがえのない相手となっていく関係イイ。
戦争、特に第二次世界大戦そして南方戦線という舞台ながら、
思ったよりは生々しさもなく良い感じにオブラートに包んであった。
お涙頂戴ではなくじんわりと胸にくる切ない感じも良かった。
良かっただけに……BL部分が若干浮いてる感じがした。
個人的にはなくてもいいかな~と。いやあってもいいんだけど、
身体の関係は最後で、つかず離れずのニアホモ程度の方が作風にも合ってた気がする。
正直そっちの方が萌えた……。
エロとして読みたい!という作風でもないし、エロもエロエロというわけでもないし。
いい意味でエロなしでも良かったなと思う作品だった。
脇の使い方も上手かったなー!
初回封入特典の漫画めっちゃ可愛いので買うなら早めオススメ。
斉藤~~(;;)
ところでこの作品、『天球儀の海』のスピンオフでした。
ちょっと考えれば関連作かな、てわかりますよね。なんも考えずに買って読みましたハイ。
本編は前作読んでなくても全然いけるけど、最後の短編が
※『天球儀の海』の結末など核心に触れています
という注釈書きが入って……( ˇωˇ )
ていうか本編の最後でも前作の最後が想像できたっていうか……( ˇωˇ )
やはり順番通りに読むべきだったー!
2013-08-21 22:11
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