融愛 ~Melt Down~ [BL小説 沙野風結子]
沙野風結子 著。
受(葉越海理):兄
攻(葉越翼久):弟
母親に見捨てられ幼い頃から兄弟だけで生きてきた二人。ある日、海理に同じ会社の男が言い寄っていることを知り、さらに抱き合っているところを見た翼久は激怒する。「あんたを守ってきたのは、俺だ」翼久の言葉に、弟が隠してきた真実を知り愕然とする海理。罪の意識から弟が向ける欲情を拒絶できない海理は……。
兄弟モノ。
幼少の頃の酷な環境で育まれた兄弟の絆。
兄を思うがために弟が犠牲にしてきたものは大きすぎて、
それを知った時の海理の気持ちが切ない。
海理の罪の意識につけこむ形で関係が始まるけど、
翼久の海理を想う気持ちも本当に切ないんだ……。
自分を犠牲にしてきながらも、それは兄を守るためには間違ってなかったと再認識するとこなど泣けてくる。
この兄弟は血のつながりだけではなくあらゆる面で切れない関係なのだなぁ(´Д⊂ヽ
起きる事件も兄弟の背景に繋がっていて、
兄弟の互いを想う切なさがより伝わってきた。
最後までドキドキしながら読んだ。
かなり重いけど、読み応えのある1冊だった。
満足。
2011-05-05 00:02
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