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罪ナル螺旋ノ檻 [BLゲーム]


罪ナル螺旋ノ檻

罪ナル螺旋ノ檻

  • 出版社/メーカー: SPRAY
  • メディア: DVD-ROM


シナリオ:ふゆの仁子
キャラクターデザイン:Ciel
企画・制作:Spray

cv. ニコ:あさぎ夕、クラウス・シュトラウス:土門熱、グレン・マナガムル:切木Lee


クラウス→グレンの順でコンプ。
ミドルプライスということで短め。
攻略を見ながら一人半日ほどで読み終えた。

進めるたびに「えっ、えっ」となるシナリオだった……
とにかくびっくりした。

宣伝文句である愛憎三角関係とパッケージ絵から
受けを攻め二人で取り合う話をイメージするけど、
それを期待すると肩透かしをくらう。

でも、そういう内容ではないけれど、
これはこれで面白かった。

一筋縄ではいかない展開は、慣れないだけに驚きが勝る。
けれど終わってみれば付けられたひっかき傷がずっと気になってる……そんな感じ。
辛くもあり悲しくもあり、そして切ない。

明るい話ではない。
内容が進むにつれ『罪ナル螺旋ノ檻』て題名に凄く納得した。

残念なのは短いゆえか、心情の変化・行動の理由についての書き込みが足りないこと。
話の展開が急に感じてしまうのも仕方ない作りで、でも設定はしっかりしていると感じるだけに、
本当に勿体なかった。

残念な部分も多いんだけど、気づけば夢中になって読んでいた。
もろ手を挙げて喜べるハッピーエンドでもないけれど、
グッと心にくる作品だった。終わった後も心に残っている。
面白かった!


以下はネタバレ感想です。
コンプ済である方が読んでくれることを前提に書きますので、
本当にネタバレです。御注意ください。
















※※ネタバレ感想※※


【全体】
GoodでもBADそのものの流れには度肝抜かれた。
というか最初は本当に混乱した。
というのも、どうしてそういう展開に?と単純に思ったし、、
そこまでいかなくとも回避できる道もある、と思う余地があったから。

ただ、設定はしっかりしていると思う。
某所の感想で書かれている「キャラがブレている」、
私はそう感じなかった。

例えばニコの復讐について。

両親殺害、最愛の兄は火の海へ、さらには男達からの凌辱、
これらをすべて思い出して復讐を誓う……ここは個人的な怒りであって、

だけれどクラウスの優しさに触れて、
実際にクラウスに罪はないことに気づいてわからなくなってくる。

けれど隣にいる奴に殺された使用人たちを始め、
あげくは虐げられたヤフの一族をも背負っていることを吹き込まれれば、
個人の怒りでは終わらない、他の人たちの怒りも背負わなければならない、
やはり復讐はしなければ……けれど……

という風にあれはブレではなく、ニコの中での揺らぎだと思った。
ニコが生まれながらに背負っているもの、しかし意識として芽生える前に唐突に奪われて忘れて、
それなのに突然突きつけられる……
とても過酷で、それだけにニコの中でかなり不安定なものになるのだろうな、、、と。

これはニコに限らず、他の二人も立場と内容は違えど同じなのだと思う。
でもそのことについて、どれも書き込みが足りない。
原因について推定できることは書かれてはいる。
けれどさらっと書いてあるだけで話に絡めてじっくり書いているわけではないから、
展開が急だと言われてしまっても仕方ない……
そこは本当ーーーに勿体なかった。


三人のそれぞれの性格、生い立ち、過ごしてきた環境、
それらが絡まり合う関係性がすごく良かった。
そして単純には得られないハッピーエンド。
代償かぁ……酷だ。

でも終わってみれば色々考えてて、このひっかき傷を付けられた感は嫌いじゃない。
心地よいひっかかれ方だ。好き。


声優さんも三人とも良かった。
ニコのあさぎさんカワ(・∀・)イイ!!
喘ぎがSprayっぽいなあて思ったw

攻め声優は二人とも演技上手いし、さらにイイ声でたまらない。
三人の声をじっくり聴くためにドラマCDが欲しい。

今までとは毛色の違う作品ではあっても、
随所にSprayらしさを感じた。特にエチ……笑

以下、個別感想。


【クラウスルート】
クラウスは本当に お貴族様 だった。いい意味で。
本人は何気なく言っているんだろうけど、ニコにしてみれば傷つく発言をよくしてくる。

最後の最後、あの状況で「君の味わってきた辛さを初めて知った」的なことを言ったときには、
お貴族様だな~~~!!!てちょっと笑ったし、ニコが気の毒だった……

ていうかクラウスには何度、

 クラウス様、しっかり(・∀・)ノシ

と呟いたことか……
いやでもしょうがないよ……いや振り回され過ぎだよ……いや……
愛しいよ(笑)

逃亡の果てに死んでいく描写には近松かよ!と突っ込みながら展開に唖然としてたけど、
でも実は一番驚いたのはニコがグレンをメッタ刺しにして殺したところかな。。。

全体を終えてみれば、ニコには不安定なところがあったんだなあと思うけど、
そ、そこまで???とあまりに唐突すぎてびっくりした。

死んだ……(と思った)のもビックリしたけど、
死……んでなかったことにはビックリというか混乱した(笑)
死ENDの方が良かったなあ、ともちょっと思った。。。ちょっとね!

いや、だって唐突で。。。
どんだけですか、アバーラインさん!!

あと……やっぱりグレンが死んだのも……ちょっと……ちょっとね!!


どちらかというとBADの方が萌えた。
というかBAD、グレンが関わってくるのが多かった。
グレンがニコを庇って銃弾を受けるやつ、凄く好き……最高……

とりあえずクラウスルートは……
クラウス様が大変だった(・∀・)ノ


【グレンルート】
キャラブレの話でそう感じないと言ったけど、グレンはブレというか書き込みが足りなくて、
なんだかよくわからない奴になってるとこがあって……うう、勿体ない。

グレンの復讐への闇まで感じる強い想いはどこから来ているのか。
それは語られてはいるけど説明だけなので深くは伝わりにくい。
ニコ父に出会うまで受けていた仕打ちや、ニコ父に出会ったことで彼と彼らの家族も
グレンの生きる光になっていく、といったエピがあっても良かった。

それがあれば復讐に異常なまで執着する意味も理解できるし、
その闇がニコの精神を蝕んでいく理由にもなる。

クラウスルートではあった復讐への異常なまでの執着が、本ルートだと薄れてしまうんだよなあ……
薄れてしまったせいで、ニコが精神を蝕んでいく原因がよくわからないものになってしまったと思う。
「グレンの深い闇にとらわれてしまう」とも言っているのに、そこが書かれてなくて勿体ない。

ニコが別人格を生み出すほどに精神を蝕んでしまうところも、
随所に布石を打っておくべきだったと思う。
普通に話してるけど何か変……そんな感じの。

例えば、修道院にいるクラウスをみつけたとき、
選択肢にアレクシスと見間違うというのがあるんだけど。
あれは選択ではなく本筋に入れていいのではないかなあと思った。
クラウスと思うのが普通なのにどうしてそこでアレクシス? → すでに精神が病みつつある的な。

勿体ない箇所が多んだけど、グレン最高だった。最高萌えた。
思い出せ無理矢理エチも、上下逆転関係も、お清めエチも、
何度も身体だけは重ねたけど初めて心通わせたエチも最高だったーーーー!!

ここのGoodは耐性ついていたこともあるけど、クラウスより自然に感じた。
とはいえ、「折れてもいいのでは?」とも思っちゃうんだよね……
生き続けるとグレンに危害を加える可能性がもの凄く高い、てことがあまり伝わらないせいなんだけど……
勿体ない~~

代償を……というくだりは、酷であって、切なくて、
もうなんと表現したらいいのかわからない。
手放しの幸せではないけれど、だからといって不幸ではない、
なんともいえない、心に残る結末だった。

BADも良かったなー!
ここでやっとさんぴーがあった。
クラウス様、しっかり(・∀・)ノシ

あともうひとつ残念だなあと思ったのが、
グレンの一人称が終始「俺」だったこと。
主人に対しても「俺」なのは凄く違和感あった。

ニコはもちろん、クラウスに対しても上下が逆転するので、
そこは「俺」と「私」と使い分けた方がよりキャラクターを深められた気がする。
切木Leeさんのあの声と演技で俺と私を使い分けてきたら凄いことになったと思う……
うっ、最高萌える。



残念なところは多々あれど、終わってみれば罪ナル楽しかった!
もう少し摂取したいから何か展開があることを期待。


【とらのあな特典】
グレン視点。
SSはクラウスに雇われたときの話と、もうひとつ、ニコとの情事後の話。
もっと、もっと補完をくれ……

CDは6分弱ほど。
この短さではエチないなショボーンとしてたら冒頭からエチシーンでやったね(・∀・)ノ
ルート中でのことだけど、ぐう……甘い、最高。
幼少期の話など交えてた。もっと、もっとくれ……補完を……

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