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ウサギの国のキュウリ [BL小説 松雪奈々]


ウサギの国のキュウリ (幻冬舎ルチル文庫)

ウサギの国のキュウリ (幻冬舎ルチル文庫)

  • 作者: 松雪 奈々
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/05/19
  • メディア: 文庫


松雪奈々 著。

受(九里):鳥族の長の息子
攻(黒田十四朗):ウサギの王国神主見習い、世話係見習い

亀族との戦に敗れ死を覚悟した鳥族の九里は、気がつくとウサギの国に流れ着いていた。そこで出会ったのは子供の頃に儀式で伴侶として現れた十四朗だった。式神としてもてなしを受ける九里の世話係りになった十四朗は九里の振りまく誘惑に必死に耐えたが、九里も十四朗が好きなことをなかなか言い出せず……。


ウサギの王国』の第三弾。
『ウサギの国のナス』は未読。


うう~~ん。
ウサギの王国は面白かったのに、これはどうなの……。

鳥族という九里の設定がぼんやりすぎ。
鳥族がなんなのかわからないまま話が進んでしまうのだけど、
この基本設定がしっかりしていないためにギャグも上滑っていた。

例えば一番キモであろう、九里が葱を見て激しく欲情してまう場面。
畑の葱を見た九里は居ても立っても居られず、引っこ抜き束にし背負ってくるくると回り始める。
鴨が葱背負って……てやつですね。

鴨は葱を見て興奮するわけではない……というのは置いといて、
九里は鳥族とは言っていても鳥=鴨とは一切書いてない。
鳥だから鴨葱→葱に興奮、の構図は強引すぎるというか、
この場面を書きたいがために九里を鳥族にしたようにも見える。
そう思ってしまうほど、九里の鳥族設定は他に必要だと思える要素が見当たらない。

そんないちいち細かく考えなくてもギャグなんだからいいんだよー、
という意見もあると思うのですが、正直、松雪さんのギャグは設定うやむや強引でも面白い!
というほど上手いとは思っておらず、一作目が面白かったのは稲葉の生きてきた日本とウサギの国は似ているけれど微妙に食い違う、その食い違いにも理由がちゃんとあって、だからこその笑いだった。

今回は九里の設定がうやむやなだけに、ウサギの国の住人である十四朗や住人たちと
どうしてズレてしまうのかそれが伝わらないだけに面白さが全く感じられなかった。。。
九里の素性を探る中で突然出てきて消えた陸軍中野学校の話なんだったの……。


九里と十四朗の恋の顛末も、すれ違ってた主な原因てなんだったけ?
と思うくらい最後さくっとくっついていてこれまた???だった。


1作目が面白かっただけに残念。

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