ファミリー・バイブル [BL小説 高尾理一]
高尾理一 著。
攻(長永宏伸):サラリーマン
受(逸木典章):翻訳家
マンションの隣に住む逸木に食事を世話してもらうようになって早三年、家事能力のない宏伸をみつけた逸木の娘茉莉衣とともに、三人の仲は上手くいっていた。ずっと思い続けていた逸木への思いも通じ、まるで家族のように思えてきた宏伸だったが、ある日茉莉衣を訪ねてきた女性に……。
高尾さんの初期作品。
新装版で初出は2000年。
二人の話というよりは、子どもをめぐってのいざこざが中心となる話。
逸木&茉莉衣と母親とのいざこざがメインなので攻めは特に関係ない。
BLで読みたい話かというと……微妙なところ。
以下、内容バレで話進めますので、これから読む予定の方はご注意下さい。
上にも書いたけど、話のメインが【茉莉衣の親権をめぐるごたごた】なんです。
逸木と母親である女性が離婚して、逸木が茉莉衣を引き取って育てる。
生まれてすぐノイローゼになり茉莉衣を少しも育てなかった母親に逸木は立腹してるから引取りは許さない、母親は茉莉衣の実の父親と再婚したから茉莉衣を引き取りたいといって譲らない。
……そう、実は逸木は茉莉衣の父親ではない。
まあ結局、茉莉衣の母親への猛反発で血のつながりのない逸木の元に留まることになり、
宏伸を含めての ファミリー が出来上がるというわけです。
うーん。。。
BLとして読みたい話かというと好みはあるだろうけど私はパス。
本筋に二人の恋物語は全く関係ないし……。
(ていうか、序盤に二人の仲は拍子抜けするほどあっさりくっつく)
ファミリーものとしては……救いがない気がした。
母親側に対してシビアすぎる。
出産してすぐ手放して八年放っておいて今更引き取りたい→理不尽だ
で話が進んでいくんだけど、その突然現れた理由も「子どもが産めなくなったから」とか……。
それならなお一層和解への道を取った方が良かったのでは?とか思った。
和解の展開にしたって少しもおかしくない。
母親に救いがあっても良かったと思います。
ちょいヘタレな攻めに、余裕ある誘惑系の年上受け。
そういう美味しいカプながら、メイン軸であるファミリーに納得いかない点多くてあまり楽しめなかった。
2013-03-09 22:27
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