日報群雲浪漫 [BL漫画 真生るいす]
真生るいす 著。
受(日吉):巡査
攻(三井):新聞記者
世間を騒がす怪盗・蜘蛛を追う日吉。必要以上に首を突っ込んでくる同窓生である三井に頭を悩ませていた日吉だったが、一緒に蜘蛛を追いかける形にいつもなっていた。しかしある時、日吉は追い詰めた蜘蛛に身体をまさぐられて……。
大正時代を彷彿とさせる時代が舞台。
怪盗を追いかける二人……
以下、ネタバレ!
まあ、簡単に予想できるように、蜘蛛=三井=攻めです。
しかし日吉はそのことに一切気づかない。
日吉ってキャラはどういう設定なのかなあ。
「のんびり穏やかに年功序列で偉くなりたい」ということを言うけれど、
神経質っぽさを感じさせる真面目さで蜘蛛を追いかけて、でも三井とは気づかない。
そうと一切考えていないからこそ思いつかない、ということもあり得るけど、
それにしてもあまりに抜けているし、どうしてそうなるのかのキャラ設定も固まっていないから
ただ不思議さが残ってしまう。
気づかなければ気づかないで、蜘蛛と三井両方に揺れる複雑な思いがあっても良かった。
これは攻めの方にはあるんだけど、これもあまりはっきり書かれない。
真生さんの作品は良くも悪くも雰囲気漫画で、
それが良いときもあるけれど今回は悪かったというのが個人的感想。
設定からの状況説明もそうだけれど、登場人物の性格やそこからの心情の動きが、
ふわ~っとしていてこちらへ伝わりにくい。
伝わらない故に「なんで?」ばかりが目立つ。
特にキャラ設定がはっきりしないのは、話全体をぼんやりさせてしまったと感じる。
蜘蛛が日吉に手を出すのも唐突というより「どうしてそんな行動を?」と思うしかなく、
その理由づけを「変態」で片付けてしまうのは乱暴すぎるし、
後にも何も繋がっていなくて「変態……?」と違和感しかない。
そこもキャラ設定がしっかりしていれば変には感じなかったのではないか。
雰囲気雰囲気で進んでいって終わって、結果、
全体的に何がしたいのか、よくわからない話だった。
タグ:真生るいす
2015-10-18 21:52
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